サカタのタネ 採用サイト RECRUITING SITE

People

品質の新しい
スタンダードをつくる

研究(育種)

君津育種場第2課
板井 恒篤

農学部食産業学科卒
2012年度入社

現在の仕事内容は?

私はブリーダー(育種家)として、君津育種場でトマトの新品種の開発を行っています。日本を含めた世界中の産地を駆け回り、地域ごとに課題やニーズを拾い上げるところから、着想を得て、交配し、種をまき、選抜し、また種をとる。「病気に強い」「栽培性が高い」「形がきれい」など、優れた特徴を持ったF1品種の親を遺伝的に固定するまでには年月がかかります。さらに生産者が畑でつくってみてどうか、産地の気候に合うか、などを確かめる「試作」を行い、これにもやはり複数年。1つの商品になるまでの道のりはとても長いです。

仕事で大切にしていることは?

新品種の開発に欠かせないのは想像力。現状の課題だけではなく、時代を先読みし、10年後に必要とされる品種は何かを見極めなくてはいけません。例えば「他の地域でしか見られない病気でも、将来、環境変化の影響でこの地域でも発生する可能性がある」そんな予測を立てて、耐病性を兼ね備え、その地域での栽培に適した品種をつくり始めます。だから、いろんな場所に訪れて、各地域ではどんなことが課題になっているのか把握し、知識としてストックしていくことが大切です。

この仕事の魅力は?

育種場の畑で栽培したときには高評価を得ていた品種でも、実際の産地で育てたときには研究段階では見られなかった欠点が出たり、栽培方法や環境の違いで品質が変わったりします。そのため試作段階では、定期的に産地を訪れ、栽培の各行程でどういうところに注意するか、生産者への栽培指導や講習会を行い、高品質の青果物を安定して生産できるようサポートします。研究開発といっても、ラボにこもって実験に没頭するのではなく、品種が導入されるまでの全行程に携われるのが魅力です。

今後の目標は?

直近の課題は「黄化葉巻病」という病気の耐性をもち、高い栽培性、収量性、食味などの形質を兼ね備えた品種をつくること。以前から多くの生産者が悩まされてきたこの「黄化葉巻病」は、虫がウイルスを媒介することで発生します。そのため、虫が繁殖する夏の時期や、気温の高い地域で栽培するトマトにはこの病気の耐性が欠かせません。今までたくさんの品種が発表されてきましたが、多くの生産者が満足できるような有効な主流品種はまだつくられていません。もしこの品種が完成すれば、生産者の間で、新たなトマトのスタンダードになるかもしれません。

ある1日の仕事

07:30
出社、メール等の確認
08:00
トマトの生育の確認、潅水等の栽培管理
09:00
ハウスにて選抜や調査
12:00
昼食
13:00
育種工学チームとのミーティング
15:00
営業担当と産地巡回や講習会の打ち合わせ
16:00
DNA検定のリスト作成
18:00
帰宅

People

ページ上部へ